2012年5月1日火曜日

SNEEEZE 2nd EP 『MIND』

言わずもがな今最も注目すべきラッパーの一人、SNEEEZEによる第2弾EPがrev3.11からドロップ!



2012年4月30日発売 rev3.11 525円


01.Sazanka (Pro.SAI BEATZ)
02.Dreamer (Pro.dodge noledge)
03.Skill Be Money (Pro.BOOKEY)
04.Believe It feat. MATCH (Pro.Samurai Cosmetick)
05.Nightmare (Pro.Rick Flame/New York)

Mixed & Mastered: S.Sousuke (錦企画)
Designed: Yui Natsukawa
Directed: benzeezy (rev3.11)



こちらで視聴可能。






01.Sazanka (Pro.SAI BEATZ)
冬にしか咲かない花に人々の現実と夢を投影している歌詞。
サザンカの花が咲いている間は現実を映し、枯れることによって夢へと誘う。(ここでいう夢とは春のイメージと結びつけたポジティブな意味の理想郷のような)
もちろんトラックもリリックにマッチした心温まるSpring Tune.
SNEEEZEとレーベルメイトのMOMENTの作品にも参加していたSAI BEATZプロデュース!



MOMENT "Errthing" (Pro. SAI BEATZ) 


02.Dreamer (Pro.dodge noledge)
この曲での『DREAM』、『夢』とは前曲とは意味が少し違く、自身の見ている先、将来の夢と言った意味。
誰もが持ち得る感情を淡く、蒼く感情吐露したリリック。
トラックも一般的なソウルフルとは一線を画しており未来形ソウルフルトラックといった感じ。


03.Skill Be Money (Pro.BOOKEY)
前曲から少しつなっがているのかなとも思えた一曲。
しかし前曲がネガティブな内容も含んでいるのに対してこの曲は思いも強く、ポジティブかつ、攻撃的な自分語りな一曲。
リリックに伴いトラックも相当な攻撃的トラック。
唸るシンセ、重いベース、Hookでダイナミックに展開していく様など圧巻。
SNEEEZEの前作のEP『DEVICE』に収録されていたM5,South Side SwagやM7,Shut That Mouthなどが好きな方にはツボをついてくる一曲。




04.Believe It feat. MATCH (Pro.Samurai Cosmetick)
MOMENTの作品にも参加していた沖縄レペゼン、MATCHが客演で参加。
リリックの内容は02.Dreamer (Pro.dodge noledge)と少し似ている内容だが、より切なく、彼が優れたリリシストであることを証明している一曲。
プロデュースはご存知Samurai Cosmetick!!
イントロのオルガンの音から徐々にシンセを全面に押し出し、ドラマティックに展開していきます。
このような幻想的なチューンはSamurai Cosmetickが得意とする手法。
有名なトラックメイカーですがそのようなSamurai Cosmetick Workを2曲ご紹介。


KREVA, AKLO, L-VOKAL / マカー "サムライコスメチックRemix

MOMENT x SNEEEZE "Back In The Days" (Pro. Samurai Cosmetick) 



05.Nightmare (Pro.Rick Flame/New York)
なんとここで一転してコンシャスな内容のリリック。
しかし前作からもわかるようにコンシャスな内容でもリリックの世界観が素晴らしいことはご存知の通り。

「見せて中まで Tell Me Why? なぜダメ 頭を狂わす矛盾の謎かけ」
「悩み悩んで死んでくなんてヤダね 蚊帳の外 矢の雨と銃弾の霰」


前者は原発関係での政府による事実隠蔽などの、後者は世間で多くあるストレス社会を描写したメタファーとして非常にうまく描かれています。
(もしかしたら二つの文とも原発関係での政府による事実隠蔽のことを描いているのかもしれません。)
サウンド面もこのようなコンシャスなリリックを際立たせるため必要以上にダイナミックには展開しておらず、美しくまとまっています。




 ここまででお分かりになったように4曲目までは一貫して『夢』をコンセプトに置いたEPなのかと思いましたが、最後で一転して社会的なリリックを吐き出すSNEEEZE!
それがマイナスには作用しておらずむしろタイトルが『MIND』とあるように彼の心の内にある、想い、疑問、怒り、悲しみなどをまるで小説を読ませるような物語展開で非常にうまくまとまっており、彼の人間性が伺え、世間で起きている出来事をより考えさせてくれます。
加えて前作から基本的な彼の持つリリックの世界観は変わっていませんが、明らかに進化が伺える一作になっており、個人的には前作よりだいぶ好きな作品にでした。


「面白い」ことをやっていて興味を引かれるラッパーではないかもしれないですが単純に彼の持つ世界観とエモーショナルになりすぎないクールなフローと声が非常に優れたラッパー。

また5月中にも新たにMixtapeをドロップ予定なので気になる方はMixtapeから聴いてみても良いのではないでしょうか。



SNEEEZE - Humility

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